紫根化粧品の主成分となる 紫根とは?
可憐な花が携える根っこの豊かな生命力。紫根は、中国や朝鮮半島、アジアの高原地に分布しているムラサキ科の多年草「紫草(ムラサキ)」の根の部分のことをいいます。
初夏、小さな白い花を咲かせます。根は紫色で、茎と比べて太く、地中深く伸びます。
名前の由来はこの根にあり、化粧品や薬草、染料として使うのは根の部分です。
以前は日本各地で見られましたが、現在、国内では絶滅危惧種となっている希少な植物です。
紫草は多くは山の傾斜地に自生していました。そのため、風雨による落石で茎や根を傷めたり、流されることが多く、また根が甘いため、蟻などの害虫にだめにされることも多い植物です。
一方で花は小さく匂いがないため、蜂などが近づかず、交配しないことも多く、栽培困難な植物といわれています。昔から人々は紫草の栽培の難しさ、希少な植物であることを知っていたのでしょう。
だからこそ生き残った可憐な花が携える紫根の豊かな生命力を暮らしの中で大切に利用してきたのです。
化粧品としての紫根 紫根の効果を肌で実感
口紅の色素のほか、スキンケア化粧剤・保湿剤として化粧水・乳液・クリーム・美容液・育毛剤など幅広く使われています。肌荒れの防止にも用いられています。
- (1)お肌がザラザラ、キメが粗い→ツルツル、すべすべした滑らかなお肌に!
- こんな状態を放っておくと、「年齢サイン」のもとになってしまいます。
肌荒れの原因は角質層の水分保持能力が低下している証拠。
紫根は水分を保持する力に働きかけて、お肌の自活力を高め、キメの整ったやわらかい弾力のあるお肌へと導いてくれます。 - (2)敏感肌→やさしくいたわりながらお肌をケア
- どんな化粧品を使っても合わない方には、紫根を使った優しい基礎化粧品はいかがでしょうか。
紫根の主な成分「シニコン」には肌を落ち着かせる働きがあり、古くから肌の不調に用いられてきました。紫根が入った自然派の化粧品なら、不調な肌が自ら良くなろうとする力を高めてくれるため、敏感肌の人にもおすすめです。 - (3)年齢肌で悩んでいる→顔色が良くイキイキしたお肌は実年齢よりも若く見える
- まずは紫外線対策を!紫外線を浴びるとメラニン色素が沈着するなど、年齢肌のもととなってしまいます。また角質層が不揃いになるため、肌が暗く見え、老けた印象を与えてしまいます。
- でも、年齢肌との戦いは長期戦。今日、明日で改善することはできません。毎日紫外線対策をしながらしっかりと化粧品でお手入れをしていく必要があります。
- 紫根の「シニコン」には、紫外線などの環境ダメージにより滞ってしまった、自らお肌が生まれ変わろうとする働きを助けてくれる働きがあります。毎日お肌に浸透させることで、常に正しい周期でお肌の生まれ変わり促すようにお肌を教育していきます。
- 「紫根の力」でお肌を清潔に保ち、いきいきとした若々しいお肌へ!
染料としての紫根
中国では春秋・戦国時代(紀元前5世紀頃)に紫根染が流行。
染色の技術と薬草としての効能は中国から日本に伝わってきました。
藍、紅花とともに三大色料として古代から珍重されてきましたが、紫根で染めた色は美しく、たくさんの人に好まれてきました。
日本で「紫色」が権威と尊厳を象徴する色となったのは、聖徳太子が「冠位十二階」を制定した頃にさかのぼります。十二階の色は紫・青・赤・黄・白・黒で、最上位の色が紫でした。この紫を染めていたのが「紫根」です。
万葉集にみる紫草
宮中の年中行事として「薬狩り」というのがありました。皇室専用の猟場で、一般の人は入れず、鹿狩りの猟場兼薬猟りの場所でした。男は鹿の角を取り(生薬の鹿角)、女は薬草を摘む、貴族の行楽の一つでした。
万葉集にこの猟場の紫草(ムラサキ)を詠んだ歌があります。
『紫草を草と別く別く伏す鹿の 野は異にして心は同じ』
(紫草を一般の雑草とせず、鹿さえも区別している)
・紫草が特別な植物であることがわかります。
また額田王(ぬかだのおおきみ)が大海人皇子(おおあまとのみこ/天智天皇の弟、後の天武天皇)にあてた相聞歌に紫草を題材にした歌が有名です。
『あかねさす紫野ゆき標野(しめの)ゆき 野守は見ずや君が袖振る』
(天智天皇の紫を栽培する御領地の野で、そんなに袖をお振りになっては野守が見るかもしれません)
・紫草が標識や番人に守られて栽培していることが伺えます。
『紫草のにほへる妹を憎くあらば 人妻ゆえに我恋ひめやも』
(紫草で染めた色のごとくに美しいあなたを厭わしく思うなら、人妻なのに恋などしようか)
・ここでも紫草が特別な植物であり、それを恋しい人に置きかえています。
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