乾燥肌の原因
乾燥してカサカサした肌タイプの人は、肌の水分量と皮脂の分泌が十分でない人、または発汗の少ない人に多く見られます。
キメが整い、みずみずしくしっとりした肌状態の水分量は、およそ15~20%ですが、夏の紫外線や冬の乾いた寒風、冷暖房などで空気が乾燥すると肌の角層=角質層内の水分は失われやすく水分量は低下します。
10%以下になるとカサカサの「乾燥」状態といえます。
どうして角層の水分が失われるのでしょうか?
5つの乾燥肌になりやすい原因があげられます。
- 皮脂分泌の減少
- NMF(天然保湿因子)の減少
- 細胞間脂質の減少
- ターンオーバーの乱れ
- 紫外線を浴びる機会の増加・紫外線量の多さ
乾燥肌になる原因.1 皮脂分泌の減少
皮脂腺から分泌される皮脂と、汗腺から分泌される汗とが混ざり合い、「皮脂膜」がつくられます。
この皮脂膜が肌の表面を覆い、水分の蒸発を防いでいます。
皮脂の分泌量は、年齢や季節、個人によって異なりますが、特に冬場は寒さのために血行不良となり、皮脂の分泌量が低下します。
皮脂や汗の分泌量が低下すると角層から水分がうばわれ、肌は乾燥をおこしやすくなります。
乾燥肌になる原因..2 NMF(天然保湿因子)の減少
角層内には天然の保湿因子であるNMFが水分保持機能を担っています。
このNMFが不足すると水分量が減少し肌は乾燥します。
NMFの減る原因は、加齢による自然減少と、間違った洗顔方法にあるといわれています。
乾燥肌になる原因.3 細胞間脂質の減少
細胞間脂質は角質細胞を包み込むように存在し、乾燥やさまざまな刺激から肌を守る「バリア機能」と「水分保持機能」を担っています。
細胞間脂質は、表皮細胞でつくられる脂質です。複数の脂質成分(セラミドやコレステロール、脂肪酸など)の薄い層が重なりあいラメラ構造を形成、脂質の層が水の層をはさみ込むことで水分を保持しています。
加齢やセラミド量の減少によって細胞間脂質が減少します。
乾燥肌になる原因.4 ターンオーバーの乱れ
ターンオーバーとは表皮の代謝サイクルのこと。約4週間(28日)で古い角質はアカとして剥がれ落ち、基底層(きていそう)で生まれて表面に上がってきた細胞と入れかわります。
ターンオーバーが速くなると、未熟な細胞となり層が乱れ乾燥の原因に。
逆に遅くなると不要な角質細胞がいつまでも肌表面に留まり、肌がくすんだり、ざらざらしたりします。
乾燥肌になる原因.5 紫外線を浴びる機会の増加・紫外線量の多さ
紫外線を浴びると、皮膚はメラニン色素をどんどんつくり、防御壁をつくることで有害な紫外線が体内に入るのを防ごうとします。その結果、角質が厚くなり、水分量が減少するため肌が乾燥します。